【読書メモ】10倍速く書ける超スピード文章術
2017年8月23日発行。
この本を読んだきっかけ
ブログをなかなか更新できずにいたところ、本屋さんでたまたま本を見かけ、ブログを書けるようになりたくてこの本を手に取りました。
この本・著者の概要
著者は「ブックライター」というお仕事。(「ゴーストライター」と呼ばれるのが一般的か)
「5日に本1冊」という超速で文章を書くことができるらしく、非常に羨ましい。
この本には、書くスピードを高めるための方法論を記載されている。
特に、著者のメッセージは、「どう書くか?」ではなく、「何を書くか?」に集中することが重要、とのこと。
いかに「素材」を集めるかが重要で、「素材」があればあとは一気に書きあげるということである。
ポイントの引用+感想メモ
第1章のまとめ部分↓
(P62 第1章のまとめ)
- 「どうやって書くか?」は考えない
- 「何を書くか?」に集中する
- 「独自の事実」と「エピソード」と「数字」を集める
- 魅力的な素材を「表現」にまとめようとしない
- 長い文章を書くときは、多めの素材を集める
「素材文章術」のステップ↓
- 書く目的と読者を定める
- 素材を集める
- 素材を組み立てる
- 一気に書ききる
- 見直す
(P64 第2章冒頭)
第2章のまとめ部分↓
- 「読者に感じてもらいたいこと」を決める
- 頼まれて書く問いは、依頼者に「真の目的」を確認する
- 「みんな」に向けて書かない
- 具体的な「1人の読者」を特定する
- 読者が決まらなければ「知人の1人」に決めてしまう
- 読者の「興味」と「知識レベル」を調べてから書く
(P100 第2章のまとめ)
第3章でのポイント↓
- 素材集めでメモをするのは「聞いたこと」だけではなく、「見たもの」をメモする。例えば、「社長室に重厚感がある」場合に「重厚感」という表現ではなく、重厚感の「中身」が重要。壁やカーペットの色、テーブルやソファーの特徴など。中身があることで、より臨場感を高めることが可能。
- 素材は箇条書きでまとめる。
- 会話を録音すると素材が集めやすい。誰かに自分をインタビューしてもらい、それを録音しておくと早い。
第3章のまとめ部分↓
- 素材集めの方針は「多く集めて、あとで削る」
- 閃いたアイデアは、「その場で」スマホにメモする
- 見たもの、聞いたこと、感じたこと、全てメモする
- 素材のストックは「メーラーの下書き」を使う
- ジムや散歩など、別のことをやりながら素材に考えを巡らせる
- 移動中など隙間時間を活用して素材を集める
- 他人と雑談して素材を「生み出す」
- 1つの素材から連想して、素材を増殖させる
(P132 第3章のまとめ)
第4章のポイント↓
- 目の前に読者がいると想定し、その相手に喋って伝えることを意識して書くと伝わりやすい文章になる。
- 読んでもらうためには、書き出しが重要。
第4章のまとめ部分↓
- 集めた素材を「一覧」できる形にする
- 目の前の読者に「しゃべって伝える」ことを想像して素材の順番を決める
- 書き出しに「常套句」を使わない
- 書き出しには「その先を知りたい」と思わせる内容を書く
- 文章の最後は、「オチ」が見つからなければ「まとめ」を書く
(P150 第4章のまとめ)
第5章 読みやすい文章を書く7つのポイント
(P157〜)
- 一文を短くする
- スラスラ読める「リズム」を作る
- 「 」の強調使用
- 順接の接続詞を使わない
- 逆接の接続詞で展開を生む
- 難しい日本語を「翻訳」する
- リアリティを意識する
第5章のまとめ部分↓
- 基本方針は「多く書いて、あとで削る」
- 「読者」と「目的」を目に見える場所に書いておく
- 一度書き始めたら、中断せずに最後まで書ききる
- 調べたいことは、「★」などマーキングして後回しに
- 書いているときに「全体の分量」を気にしない
- 文章力向上には、わかりやすい文章を継続的に読む
(P164 第5章のまとめ)
第6章のまとめ部分↓
- 最初に書いた文章を、絶対にそのまま提出しない
- 「大きな論理」と「素材が適材適所に置かれているか」をチェック
- 「説明不足」と「ウザさがないか」をチェックし、分量を調整する
- 「語尾」だけを見て文章のリズムを整え、誤字脱字をチェックする
- 自分が正確に理解できない箇所を1つ残らず潰す
- 「何も知らない人」を想定し、専門用語や意味不明な言葉を噛み砕く
- 意味不明な「形容詞」を「素材」に置き換える
(P186 第6章のまとめ)
実践編以降のポイント↓
- 2000字を超える文章は構成が大事になってくる。基本の骨格は、
「結論→その理由と背景→結論を補足する具体例→まとめ」
という流れ - 何も知らない読者に向けた文章を書くときは、
「読者の共感」→「実は違う」と読者に「疑義」を唱える→その「疑義の裏付け」→「新たな発見」→結論 - 文章を削るときは「読者」と「目的」に立ち返り、素材レベルで削る
- 10万字の本は、2000字の原稿が50個集まっただけと考える。
まとめ
「素材に集中すれば文章が速く書ける」という一貫した主張で、わかりやすい書籍だったと思います。
「なかなか文章を書き始められない」という方にとっては気づきのある一冊になるのではないでしょうか。